事業者紹介
百田 龍治 さん
LED HOUSE
獣害から村を守る新しい方法
若い時の経験が今に活きる
本当に色々なことをしてきました。食品メーカーに勤め、コンピューターの会社に勤め、そのあとは青年海外協力隊として南米ボリビアに行ったんです。ボリビアでの生活で得たことは狩猟については基礎になっているんじゃないかと思います。青年海外協力隊での任務は果物の一次加工でした。果物はそのままだと腐るからジュースの原料にしようという内容でした。暮らしていたコミュニティでは先住民の方もおり、そこで狩猟や生物関係のことをいろいろ学びました。
日本に帰ってきて別の事業を始めましたが、少し土地が必要だということになり曽爾村の方に引っ越してきました。
鹿を捕獲して山を守る
そんな大きな野望なんて持ってはいないんですよ。ただただ村の政策方針の流れや人材不足から曽爾村の猟友会に入りました。今でも猟犬とともに一緒に山に入っています。
今年(令和5年度)で300頭程度の鹿を狩りました。対処療法になっているのかもしれませんが、ドンドン鹿を狩っていかないと適正数には程遠いのが現状です。曽爾村の鹿が絶滅することはありません。彼らは賢いし、彼らに県境はありませんので隣の山からドンドンやってきますから。
その狩った鹿をどのように扱っていくのか、これが大変です。先ほど300頭と言いましたが肉質の問題で150頭ほどしかお肉は取れません。スカルまで取ろうとすると雄の立派なのを考えると20頭に1頭程度です。奈良県でもジビエ用加工施設や狩猟者養成の施策を行っており、捕獲数は年々増えていっています。獲るだけではダメなんですよね、その最終的な部分も考えないと継続性がないですから。私が獲ってきた鹿の肉にしても骨にしてもその最終的な出口を作るというのは結果的に山を守ることにも繋がっているんじゃないかなと思っています。