事業者紹介

辻 隆司 さん
辻商店

親父からの2代目 地域の愛される商店

何でも屋さんから和菓子屋さんへ

「そうそう、昔なんて数える程しか店は無かったんや。ウチと何軒かだけ。お菓子、仕出し、豆腐、パン、今でいうとコンビニになるんかもしれへんね。」
和菓子屋さんなのに「辻商店」という名前が残っているのはこの名残。親子2代で地域のニーズに応える何でも屋さんをしていたわけです。
「大昔の話になるけど、伊勢湾台風。その時に店の半分が浸水した。その時にパン屋はやめて結婚式の折菓子、うどん屋さん、懐石・仕出し業を中心にしてきたなぁ。お菓子は俺がやって、お豆腐とお揚げを嫁さんがしてくれた。」
伊勢湾台風は曽爾村の転換点の1つで、今でも話される方は多くいます。曽爾村の被害は甚大でその復興のためにたくさんの人が移住し、新たなニーズや事業が生まれるきっかけともなりました。

お葉つきイチョウとぎんなん最中

「この最中は20年ぐらい前に特許を取ったものやな。もちろんモチーフは横の門僕神社のお葉付きイチョウから。餡にはこだわって小豆餡と銀杏餡の2種類が入ってるんやで。」
20年ぐらい前から少しずつ営業形態を変更し、今は和菓子屋さん1本。その中でも有名なお菓子が「お葉付きいちょう ぎんなん最中」。辻商店の横にある神社に佇む奈良県天然記念物に指定されているイチョウの木をモチーフにしています。この木の銀杏は扇形の葉の上に銀杏の身がなる全国的にも珍しいものとなっています。

「もう、色々するのは年齢的に難しいかな。このお菓子作りだけはもう少し頑張って続けていこうと考えてるな。」